※注意※
この記事の最適組み合わせはミスを含みますのでご注意ください('21/8/15)
一昔前のラノベのタイトルみたいになってしまった。
毎年気になるトピック,ふるさと納税。
「ふるさと納税やっとかないと...」
「あれ,住宅ローン控除もあるから何か影響する??」
「結局いくらまで寄附できるかがよくわからん...」
「めんどくさいからもうちょっと後にしよ」
こんな先送り感情をいい加減打破したい。
改めて自分なりに調べ,考え方を
腹落ちさせておくことにしました。
控除の順番と各控除の上限額
確定申告の場合,ワンストップ特例利用の場合とは異なるタイミングで
ふるさと納税額が控除されることを押さえておく必要があります。
更に,ふるさと納税額は所得税・住民税の両方から控除されますが、
住宅ローン分は所得税から控除された後、控除しきれない場合にのみ
住民税からも控除されることも重要なポイントだと思います。
① 所得控除としてふるさと納税の寄附金額が控除される
② 課税総所得が確定
③ 課税総所得から所得税が確定
④ 所得税から住宅ローンの控除額が控除される
⑤ 所得税から控除しきれない場合のみ、その額が住民税から控除される
(ただしH26~住居取得の場合:上限136,500円,それ以前は上限97,500円)
⑥ 住民税からふるさと納税の寄附金額が控除される
A.基本分=(ふるさと納税の寄附金額 - 2,000円)×10%
B.特例分=(ふるさと納税の寄附金額 - 2,000円)×(90%-所得税率×102.1%)
(ただし,特例分は住民税の所得割分の20%が上限)
なるほど~
・すべての起点は課税所得
・控除の律速になるのは
⑤ 住宅ローン控除の住民税控除上限額
⑥-B ふるさと納税の住民税(特例)控除額上限
の2点ということがわかりました。
これらを超えないようにふるさと納税額を決めればよいわけですね。
深入り検討
素人ながらに考えたこと
と,いうことは
住宅ローン控除額が決まっているなら,
その年の課税所得・ふるさと納税額をコントロールすることで
住宅ローン控除もふるさと納税もフルに享受できる
最適な金額の組み合わせがあるんじゃないの?
「控除をフルに享受」とは
以下を同時に満足させることが達成要件となります。
1. 住宅ローン控除を上限一杯(所得税を満額控除の上,住民税控除上限)まで
2. ふるさと納税を上限一杯(律速する「特例分」上限)まで
課税所得・住宅ローン控除・ふるさと納税の最適金額組み合わせ
実際に求めてみました。
※下記「課税所得」はふるさと納税控除前の金額
ローン控除額[円] | 課税所得 最適値[円] | ふるさと納税 最適値[円] |
---|---|---|
500,000 | 4,075,000 | 119,000 |
490,000 | 4,020,000 | 117,000 |
480,000 | 3,970,000 | 116,000 |
470,000 | 3,920,000 | 114,000 |
460,000 | 3,865,000 | 112,000 |
450,000 | 3,815,000 | 111,000 |
440,000 | 3,765,000 | 110,000 |
430,000 | 3,715,000 | 108,000 |
420,000 | 3,660,000 | 107,000 |
410,000 | 3,610,000 | 105,000 |
400,000 | 3,560,000 | 104,000 |
390,000 | 3,505,000 | 102,000 |
380,000 | 3,455,000 | 101,000 |
370,000 | 3,405,000 | 100,000 |
360,000 | 3,295,000 | 84,000 |
350,000 | 3,190,000 | 82,000 |
340,000 | 3,090,000 | 79,000 |
330,000 | 2,985,000 | 77,000 |
320,000 | 2,885,000 | 74,000 |
310,000 | 2,780,000 | 72,000 |
300,000 | 2,680,000 | 69,000 |
290,000 | 2,575,000 | 67,000 |
280,000 | 2,475,000 | 64,000 |
270,000 | 2,370,000 | 61,000 |
260,000 | 2,270,000 | 59,000 |
250,000 | 2,165,000 | 56,000 |
240,000 | 2,065,000 | 54,000 |
230,000 | 1,915,000 | 47,000 |
220,000 | 1,710,000 | 42,000 |
210,000 | 1,505,000 | 37,000 |
200,000 | 1,300,000 | 32,000 |
求め方
ある住宅ローン控除額(横軸)に対して,
【要件1】 住宅ローン控除(住民税分)
=(上限136,500円 - 実際の控除額)→ 0
【要件2】 ふるさと納税(住民税 特例分)
=(上限 住民税の所得割額 20% - 実際の控除額)→ 0
を同時に満たすように(課税所得,ふるさと納税額)の組み合わせを決めます。
実際の設計変数は課税所得・ふるさと納税額の2つなので,
目的変数 = として最小化。
その上で、課税所得:5,000円単位・ふるさと納税額:1,000円単位で
組み合わせ最適値(500円未満を切捨て)を決定しました。
段差や変曲点があるのは,課税所得により所得税率が変わるためです。
実際に課税所得をここまでコントロールするのは困難(本末転倒)ですが,
目安としてこんなラインになることが見えました。
※あくまで自己責任でご参考ください。
役所にも確認していますが,当方責任とれませんのであしからず...